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福井県で19歳の女性ドライバーが誕生!二種免許取得要件緩和で県内初!

タクシードライバーになるには、「人を乗せて運び、運賃を受け取る旅客運送」のための「二種免許」が必要です。これまでは、普通・中型・大型・大型特殊の一種免許を取得してから「通算3年以上の運転経験で、21歳以上」の人が取得できましたが、2022年5月に取得要件が緩和されました。その結果、特別な教習を修了した場合、条件が「19歳以上、経験1年以上」に引き下げられました。

取得要件が緩和されたことで、早ければ専門学校の卒業生や高校を卒業して1年目の人でもすぐに二種免許の取得が可能に。最短で19歳のタクシードライバーが誕生することになります。

今回は、実際に19歳の女性ドライバーが誕生した福井県敦賀市のタクシー会社・敦賀第一交通の山崎浩徳所長とドライバーの岩佐莉亜さんにお話を伺いました。岩佐さんは、福井県内初の19歳ドライバーです。

 配車パート希望から正社員ドライバーへ!

敦賀第一交通では、19歳の岩佐さんがタクシードライバーとして活躍しています。入社は2022年10月。二種免許取得要件が緩和された5か月後です。1歳の子どもを育児中の岩佐さんは、もともとタクシーを手配する配車業務のパート勤務に応募。しかし面接をした山崎さんから、正社員のドライバー業務を勧められたといいます。

―― 岩佐さんを正社員のドライバーで採用しようと思った決め手は?

山崎所長「お子さんがいるということで、彼女自身は当初『社員では厳しい』と思っていたようで、『パートならいけるかな』と。話をする中で、感じの良い方で笑顔がとてもいいので接客業に向いているのではないかと思い、(子育てと両立する)働き方もこちらとしては問題ないので、『社員で運転手』という話をしました。根がしっかりしていて、きちんとしていたのが採用の決め手です。免許の関係上、岩佐さんが普通免許を取得して1年経つ2022の10月に採用となりました」

―― 福井県初の19歳ドライバーということで、会社の雰囲気に変化はありましたか?

山崎所長「どうしてもこの業界は年配の人が多いので、ベテランさんばっかり。若い人が入って来て、会社自体も明るくなって活気も出てきました。岩佐さんは非常に愛嬌があって人に好かれる性格。みんなに大事にされています」

―― 二種免許取得要件が緩和されたことで、応募に変化はありましたか?

山崎所長「22歳の男性が面接に来られましたね」

―― 岩佐さんは、正社員のドライバーを勧められてどう思いましたか?

岩佐さん「最初は、子どもがいるので融通がきくのはパートかなと思っていました。普通免許も取ったばかりだったのでドライバーは不安もあったんですけど、働き方に融通がきくと聞いて、正社員で融通がきく仕事もなかなかないので、『ドライバーもいいかな』と思うようになりました。実際、何かあった時や、子どもがけがしたり熱が出た時など、『連絡してもらったらすぐ抜けてもらって大丈夫』と言ってもらっているので、安心感があります」

 「珍しいっ!」「若いね!」お客さまからも反響

22年10月に入社し、二種免許を取得した岩佐さん。福井県初の19歳ドライバーということで、周囲からは反響があったという。

岩佐さん「新聞やYahoo!ニュースに載ったので、プライベートの知人やタクシーのお客さまからも、『新聞見たよ』『ほんまに19歳なんや!珍しいっ!』って言ってもらえました。乗務中に『若いね!いくつ?』って聞いてくれるお客さまもいて、『19歳』って答えると、めちゃくちゃ驚かれます(笑)」

―― 入社後に二種免許を取得されて、現場に出て半年以上経ちましたが、地理などは慣れましたか?

岩佐さん「最初に比べたらわかるようになりましたが、やっぱり難しいところもあります。お客さまに教えていただいたり、仕事終わりに先輩に聞いたり。日々、現場で学んでいます」

―― ドライバーになってから、印象に残っていることはありますか?

岩佐さん「どうしても、まだ間違ってしまうこともあるので、お客さまに感謝することばかりです。お客さまが『大丈夫やで』って優しく教えてくださり、心の底から『ありがとうございます!』という気持ちになります」

女性や若い世代が働きやすい環境作り

敦賀第一交通では、岩佐さんを含めて11人の女性が働いている。

――女性や若い世代が働きやすい環境作りなどは取り組まれていますか?

山崎所長「女性には、運転しやすいトヨタのシエンタや日産のNOTEなどの車種を導入しています。また、『買い物に行きたい!』『用事がある!』といったときに融通がきくように、休みを取りやすく、働きやすい時間帯に働けるように工夫しています。敦賀第一交通はほとんど電話を受けて配車しますし、専用の待機場も何か所か設けています。『モタク』という第一交通専用の配車アプリもあるので、流し営業をしなくても稼ぎやすい仕組みがあります。さらに、第一交通グループ全体の取り組みとして、『35歳以下を応援します』という『夢チャレ(夢チャレンジ制度)』も行っています。固定給の支給や、希望によっては土日休み、日曜休み、8時~17時までの日勤といった、働きやすい時間を提供しています」

―― 岩佐さんはお子さんがいらっしゃるということで、働き方の面ではいかがですか?

岩佐さん「今は、夕方には退社できる勤務で働いています。今の退勤時間だと保育園のお迎えも余裕です。融通がきくので、私としては正社員でこれ以上いい条件はないなと思っています。やれるなら、ずっとやらせてもらいたです!」

二種免許取得要件が緩和されたことで、今後は若手のドライバーの活躍も増えていくことでしょう。と同時に、「若い人材が働きやすい環境作り」も各タクシー会社に求められるため、より一層、ドライバーのニーズに合う労働環境が整えられていくでしょう。

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