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タクシードライバーの新卒採用が増加中!若返りを図るタクシー業界

タクシードライバーと聞くと、高齢者や中途採用のイメージが大きいかもしれません。実際に、厚生労働省の職業情報提供サイトの「タクシー運転手」データによると、タクシードライバーの平均年齢は56.3歳(令和4年度)となっています。

しかし近年、新卒採用に積極的に乗り出すタクシー会社が増えており、それに伴い新卒採用のタクシードライバーも増加しています。「流し営業」のイメージから「不規則」「稼ぎにくい」「低収入」といったイメージを長年持たれてきたタクシー業界ですが、安全のためにしっかり休憩や休みをとる勤務形態や、配車アプリなどの稼ぎやすい仕組みが整備されており、実は働きやすい環境が整っています。

今回は、積極的な新卒採用で若返りを図るタクシー業界についてお伝えします。

大手・日本交通は新卒採用1000人目標 主要5社は10年で約20倍の採用数

タクシードライバーというと、これまでに別業種で仕事をしていた人が第二のキャリアとして選ぶイメージや、運輸業界経験者の転職先として選ばれる印象が多いでしょう。「新卒で入社する場所」としては認知されていないかもしれません。

しかし都内大手の日本交通は、2021年に「タクシー乗務員として1000人の新卒採用」を目標に採用計画を立てました。同社はもともと、タクシードライバーが、「社会の移動インフラとして重要性を増しているタクシーの進化をけん引する役割を期待されている」として、2012年から新卒採用を開始しています。その新卒採用開始から10年目を迎える2022年度の採用で、一層強化に踏み切りました。

2020年から2022年頃は新型コロナの脅威で世の中が激変した時期ですが、タクシー業界は食品のデリバリーや買い物代行、お墓参りサポート、ワクチン配送、医療従事者の送迎といった独自のサービスで需要を維持し、エッセンシャルワーカーとして稼働し続けてきました。タクシーが、「ウィズコロナ時代にニーズがある」と再認識されたのです。そのため日本交通はコロナ禍のタイミングで新卒採用1000人を決め、2021年の内定者は332人となっています。2022年は日本交通グループで300人、今年2023年はグループ全体で276人が入社しています。

また、日本交通を含む都内主要タクシー5社(国際自動車、大和自動車交通、帝都自動車交通、日の丸交通)の合計の新卒採用は2022年で491人と、2012年からの10年で約20倍に増えています。タクシー業界が若返りを図り、新卒採用を積極的に行っているのがわかります。

高齢化や退職による人手不足を新卒採用で解決

タクシー会社が新卒採用に舵をきった要因として、ドライバーの高齢化や退職などによる人手不足があげられます。働きたい意欲があっても加齢による病気やけがなどで続けられないドライバーや、人によっては、配車アプリやキャッシュレス決済といったさまざまな最新機器への対応が難しい場合もあります。また、年齢があがるにつれて事故や判断ミスなどの不安が高まることも事実です。高齢ドライバーが退職することで、「車はあっても乗務できる人がいない」という人手不足が発生しています。

新卒採用を取り入れ若手が入社することで、人材不足が解消されます。また「GO」や「S.RIDE」など大手配車アプリなどにも抵抗なく、新しい配車方式にも柔軟に適応できるため、効率的に売上を上げることも期待できます。若手目線の新しいアイデアや意見が会社にもたらされることで、プラスの影響が大きいといえます。

二種免許の取得要件緩和で若手ドライバーが誕生

タクシーの運転に必要な二種免許の取得要件が緩和されたことも、若手を採用する追い風になっています。これまでは、普通・中型・大型・大型特殊の一種免許を取得してから「通算3年以上の運転経験で、21歳以上」の人が取得できましたが、2022年5月に取得要件が緩和されました。その結果、特別な教習を修了した場合、条件が「19歳以上、経験1年以上」に引き下げられました。取得要件が緩和されたことで、早ければ専門学校の卒業生や高校を卒業して1年目の人でも、すぐに二種免許の取得が可能になりました。

実際に福井県の敦賀第一交通では、この二種免許要件緩和を利用して福井県内で初の19歳の女性タクシードライバーが誕生しています。また、北海道のアカツキ交通でも、23歳の新卒女性ドライバーが採用され、普通免許を取得してからわずか1年でドライバーデビューしました。また、新潟県の頸城ハイヤーも、新卒採用で県内最年少となる21歳の女性ドライバーが誕生しました。

 タクシードライバーという選択肢はいかがですか?

タクシー業界の高齢化と人手不足解消として、新卒採用はタクシー業界の鍵となっています。もともとタクシー業界は、専用乗り場やタクシーチケットを取り入れている会社も多く、無線配車なども積極的に行い、「稼ぎやすい」仕組みは整っていました。完全歩合ではなく、固定給を保証している会社や期間を決めて一定の給与を保証する会社もあるため、未経験や新卒社員でも安定して給与を得ることができます。

タクシー業界はコロナ禍でも需要があり、アフターコロナの現在も全体的に年収が上がっています。外国人観光客や国内旅行客のタクシー需要が復活する中で、タクシー業界の人手不足はまだまだ解消されていません。今こそ、新卒社員や若手の力が必要な時です。

現在就職活動中の学生さんや、タクシー業界への就職をお考えの方、タクシードライバーに興味のある方にとって、業界の若返りを図るタクシー業界は狙い目といえます。タクシードライバーに挑戦してみたい方は、ぜひ「タクルート」をご活用ください。

参考

・タクルートコラム
https://www.tr16.jp/column/tsuruga_daiichi/

https://www.tr16.jp/column/earnings/

新卒採用記事

https://toyokeizai.net/articles/-/612412

https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/tantou/tantou43/

http://www.taxi-japan.or.jp/content/?p=article&c=113&a=9

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