タクシーは24時間稼働しています。勿論ドライバーさんが24時間働き続けるわけではありません。
でもやはりタクシードライバーというと、長時間の勤務をイメージすると思います。
実際も昼夜を通した勤務が一番多いのですが、実は一般的な会社勤めと同じような昼間だけの勤務体系も。
タクシードライバーの勤務体系「隔日勤務」「日勤(昼)」「日勤(夜)」の3つと+αの「定時制」についてそれぞれご紹介していきます。
タクシー業界では「隔勤」(かっきん)と呼ばれている、昼も夜も働く勤務体系です。タクシードライバーの方に一番多い働き方です。
わかりやすくいうと、“1日働いて1日休む”を繰り返す勤務です。それにプラスして公休が月4~6日あります。
勤務時間内に必ず3時間の休憩をとることになっています。どこでどの時間に休憩するかはドライバーさんの自由です。たまに見掛けることがある、タクシー内で休んでいるドライバーさんはサボっているわけではないということですね。
「隔日勤務」は月に11~13回出勤する(12乗務)ことが多いです。1回の勤務時間は長いですが休みは安定してあります。ドライバーさんは体感として時間に余裕があり自由を感じて辞められない!と思う方が多いようです。
タクシー会社によりますが、シフトの融通がきくところなら休みの日をずらして明番と公休に加え、さらに有給休暇を組み合わせて長期連休を取得!なんてドライバーさんも。なかなかそこまでの連休をとれる仕事はないと思います。休暇の楽しみの幅が広がるのはとても良いことですね。
タクシー業界は厚生労働省からの指導で1か月の拘束時間は262時間以内、1乗務(2日間)での拘束時間は休憩時間を含めて最大で21時間と決められています。13乗務の場合も時間調整をして月の総乗務時間が262時間に収まるようにします。これは厳しく守られています。やはり長時間労働なのでさらなる残業等があった場合、疲労を蓄積し事故率が上がってしまうからです。それは絶対に避けなくてはいけないことです。
主に朝~夕方という時間帯で勤務するスタイルです。少し朝は早いですが不規則ではなく日中働き、夜はしっかり休むというリズムになるので健康的な生活を送るには良い働き方です。夜の時間帯は勤務しないということから女性や高齢の方に人気がある働き方ですが、どうしても採用している会社自体が少ないです。
日中ということで酔客が少なく、酒に酔ったお客様とのトラブルに遭う可能性は低いといえます。ただ、終電を逃したお客様に乗車していただくことや深夜割増がない時間帯なので「隔日勤務」や次に紹介する「日勤(夜)」に比べると売上げを上げにくいという傾向はあると思います。
会社によって異なりますが、月の勤務日数は22~24日となります。
病院等に向かう人や急いでいるビジネスマンがお客様になりやすく、早朝の時間帯でどう売上げられるかがポイントになる働き方です。
タクシー会社によって様々ですが、多いのが夕方以降朝まで勤務するスタイルです。勤務時間帯は会社によって異なります。
深夜割増料金の時間帯が多くなる為、日勤(昼)に比べて稼ぎやすいです。終電を逃した人なども増えるので長距離利用のお客様も多くなります。効率良く稼げる働き方です。ですが、酔客とのトラブルには気をつけたいところです。
眠りにつくのが夜明けや早朝、という昼夜逆転の生活になってしまうデメリットはあると思います。
この勤務体系も、稼ぎたい人や体力のある人には人気なのですが「日勤(昼)」の説明で触れた通り、採用している会社が少ないです。
月の勤務日数は「日勤(昼)」と同じく22~24日となります。
かなり高額の給与を稼ぐドライバーもいる勤務体系ですが、体力的にキツイと感じる人が多いようです。ですが短期間、と考えれば効率の良い働き方だと思います。
「アルバイト」「パート」という雇用形態で、
「定時制」の「隔日勤務」は月8乗務以内
「定時制」の「日勤(昼)」「日勤(夜)」は最大で月16乗務
となります。
本業が他にある方の副業、定年退職者・年金受給者の方が働くのに適した勤務体系といえます。
歩合率は5~10%程度低い設定になっていることが多いです。
どの勤務体系で働きたいですか?
タクシー業界で主流とされる働き方はやはり「隔日勤務」です。けれども、最近では勤務形態を選べるように配慮するタクシー会社も増えてきています。応募しようとしているタクシー会社は自分に合っていそうな勤務体系を採用しているのか、調べてみてください。
稼ぎやすさは、「日勤(昼)」<「日勤(夜)」<「隔日勤務」の順だといわれていますが、自分が重視したいのは働きやすさなのか稼ぎやすさなのか。それによって選ぶ勤務体系やタクシー会社は決めやすくなると思います。
「隔日勤務」は比較的暇で休める日中と、稼げる夜間でどうバランス良く休憩時間を確保するかがポイントになります。